国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
長保寺多宝塔
ふりがな
:
ちょうほうじたほうとう
棟名
:
棟名ふりがな
:
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員数
:
1基
種別
:
近世以前/寺院
時代
:
室町前期
年代
:
正平12
西暦
:
1357
構造及び形式等
:
三間多宝塔、本瓦葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
00130
国宝・重文区分
:
国宝
重文指定年月日
:
1904.08.29(明治37.08.29)
国宝指定年月日
:
1953.03.31(昭和28.03.31)
追加年月日
:
重文指定基準1
:
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
和歌山県
所在地
:
和歌山県海南市下津町上
保管施設の名称
:
所有者名
:
長保寺
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
本堂は延慶四年の建立で、柱及び組物など唐様の手法をとりながら細部に和様の手法を混用し、よく二つの様式を融和している。
多宝塔は純和様を採用し、一重と二重との釣合よく安定した形態をなし、その細部も現存多宝塔中の傑作の一つである。但し内部須弥壇は唐様様色になる。建立年代は不明であるが本堂より稍々後れるであらう。
大門は嘉慶二年の建立で、形態のよく整った代表的な楼門の一つである。和様を基調としたその細部は室町時代初期の特色を持っている。以上三棟は伽藍の主要建物であって余り時代の離れない頃に建立され揃っていることは珍らしいことである。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
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解説文
本堂は延慶四年の建立で、柱及び組物など唐様の手法をとりながら細部に和様の手法を混用し、よく二つの様式を融和している。 多宝塔は純和様を採用し、一重と二重との釣合よく安定した形態をなし、その細部も現存多宝塔中の傑作の一つである。但し内部須弥壇は唐様様色になる。建立年代は不明であるが本堂より稍々後れるであらう。 大門は嘉慶二年の建立で、形態のよく整った代表的な楼門の一つである。和様を基調としたその細部は室町時代初期の特色を持っている。以上三棟は伽藍の主要建物であって余り時代の離れない頃に建立され揃っていることは珍らしいことである。
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詳細解説
長保寺多宝塔 一基 多宝塔は心柱の墨書から、天平十二年(一三五七)の建立である。本堂が和様、禅宗様を折衷した様式からなっているのに対し、この多宝塔は純和様を採用している。一重と二重の釣合が良く、さらに著しく低い亀腹と、勾配の緩い屋根などがよく調和して、安定感を与えている。細部においても、力強い組物、美しい蟇股及び折上小組格天井の雄健な手法など、外観、内容ともに現存多宝塔中の傑作の一つである。内部の須弥壇は建物の手法とは全然別な禅宗様様式になり、その腰の唐草彫刻はすこぶる優美な作であり、ことに正面高欄の網目に巴文の入った透彫は、ほかに類例のない珍しいものである。 【引用文献】 『国宝辞典(四)』(便利堂 二〇一九年)