国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財（美術工芸品）
主情報
名称
：
対馬宗家関係資料
ふりがな
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つしまそうけかんけいしりょう
対馬宗家関係資料
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員数
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51946点
種別
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歴史資料
国
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日本
時代
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江戸～明治
年代
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17～19世紀
西暦
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作者
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寸法・重量
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品質・形状
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ト書
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画賛・奥書・銘文等
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伝来・その他参考となるべき事項
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指定番号（登録番号）
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00172
枝番
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国宝・重文区分
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重要文化財
重文指定年月日
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2012.09.06(平成24.09.06)
国宝指定年月日
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追加年月日
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所在都道府県
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長崎県
所在地
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長崎県対馬市厳原町今屋敷668-2
保管施設の名称
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対馬博物館
所有者名
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長崎県
管理団体・管理責任者名
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対馬宗家関係資料
解説文：
詳細解説
長崎県立対馬歴史民俗資料館に保管される旧対馬藩主宗家に伝わった記録類、文書類、絵図類、典籍類、器物類は、その総数が約68,000点と推測される。その内、記録類は約20,700点であるが、この内、江戸時代初期から明治5年（1872）まで記録類16,667点が指定に該当する。この記録類は、国元の藩主部局、家老部局、その他の藩庁各部局で作成、保管されたものである。なかでも表書札方、奥書札方、朝鮮方等で作成された「毎日記」約7，300冊は、寛永14年（1637）以降の藩政、朝鮮貿易等の推移を概括的に伝える好史料で、他藩と比較して卓抜した質量を誇る。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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対馬宗家関係資料
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対馬宗家関係資料
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解説文
長崎県立対馬歴史民俗資料館に保管される旧対馬藩主宗家に伝わった記録類、文書類、絵図類、典籍類、器物類は、その総数が約68,000点と推測される。その内、記録類は約20,700点であるが、この内、江戸時代初期から明治5年（1872）まで記録類16,667点が指定に該当する。この記録類は、国元の藩主部局、家老部局、その他の藩庁各部局で作成、保管されたものである。なかでも表書札方、奥書札方、朝鮮方等で作成された「毎日記」約7，300冊は、寛永14年（1637）以降の藩政、朝鮮貿易等の推移を概括的に伝える好史料で、他藩と比較して卓抜した質量を誇る。
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詳細解説
対馬宗家は、江戸時代に対馬藩主に封じられ、明治時代に伯爵に叙された家柄である。対馬藩は、国元の藩庁および江戸藩邸のほか、大坂、京都、博多、長崎に屋敷を構え、肥前田代領等の飛地に代官を置き、朝鮮の倭館（和館）に館守を配した。このため、藩の各部局で膨大な藩政文書・記録類が作成、授受され、かつ先例故実を蓄積、継承するために選別、保存がなされた。特に重要な文書・記録類は、箪笥・長持・箱等に納入され、厳重に保存、管理された。現在、宗家伝来の藩政文書・記録類は国内外に散在する。このうち国元の宗家および藩庁伝来文書の一部は、平成17年に「対馬宗家関係資料」（九州国立博物館保管）として重要文化財に指定された。続いて、倭館伝来の記録類は、平成19年に「対馬宗家倭館関係資料」（国立国会図書館保管）として、江戸藩邸伝来の朝鮮通信使記録は、平成20年に「対馬宗家関係資料」（慶應義塾大学所有）として指定された。今次、指定を提案するのは、国元の宗家および藩庁に伝来し、現在は長崎県立対馬歴史民俗資料館の保管になる資料群である。本資料群は、記録類、文書類、絵図類、典籍類、器物類からなる。その大部分は、近年まで宗家菩提寺である萬松院の境内に所在した宗家文庫と通称される建物の一階に保管されてきたもので、平成15年に長崎県が宗家から購入した記録類のうち、江戸時代初期から明治5年（1872）までの16,667点である。 記録類は、日記類および諸記録からなる。表書札方の作成になる『日帳目録』（文政年間（1818～29）頃）は、記録類を「日帳」、「御参向御下向記録」、「書状控」に類別しており、江戸時代には「日帳」、「記録」、「書状控」の分類が存在したことが知られる。現存する記録類に鑑みれば、「日帳」は、「毎日記」等の表題を冠する日記に相当する。「記録」は、特定の事案・行事等に関する一件記録・編纂物等および算用等の帳簿類、「書状控」は、藩内外に発した文書等の案文綴、藩内外から接受した文書等の原本綴・留帳等に相当する。ただし、表書札方の「日帳」については、「御参向御下向記録」および「書状控」を合綴する形態であったが、文政年間頃の解綴により、寛文2年以降分は「日帳」、「御参向御下向記録」、「書状控」に分割され、現状の形態を呈することになった（前掲『日帳目録』）。日記類の総数は、3,803点である。 藩の最高意思決定に参与する年寄（家老）の日記類として、支配方毎日記63冊（元禄9年(1696）～慶応3年(1867））等があり、年寄による郡奉行所の支配（所管）にかかる日記類として、郡支配方日記29冊（元禄10年（1697）～明和元年（1764））等もあわせて伝存する。 表向の政務一般および文書事務等を掌る表書札方の日記類として、表書札方日記925冊等が伝存する。藩主在国中の日記は「御在国中毎日記」、藩主の江戸参勤および国元下向中ならびに朝鮮通信使同道中の日記は「海陸毎日記」、藩主留守中の日記は「御留守中毎日記」等の表題を冠するものが多い。寛永11年（1634）から慶応3年（1867）にいたる250年余の藩政の推移をほぼ間断なく伝え、対馬藩の日記類の中核をなすものである。現存する日記の大部分は、月番年寄の監督下で表書札方の役人が筆耕し清書したもので、現状は半年分または一年分が合綴されて茶表紙等が付される。一方、藩主および宗家一族の奥向の生活、行事等の家政を掌る奥書札方の日記として、奥書札方日記581冊（万治2年（1659）～明治2年（1869））等が伝存することも特筆される。これらの日記類を通覧することで、藩主および藩政の動向を概括的に把握することができる。このほか、郡奉行所、寺社方等の実務的な部局の日記類、あるいは明治初期の厳原藩各部局の日記類も伝存し、江戸時代初期から明治時代初期にかけて、藩の多くの部局で日記類が作成、保管されたことが知られる。 諸記録の総数は、計12,863点である。 なかでも表書札方の諸記録が質量ともに充実する。特に重要な諸記録は、藩主の「御用箪笥」および表書札方の「諸記録箪笥」に保管された。表書札方の作成になる『諸記録目録』（明和5年（1768））と照合すれば、伝存状況は概ね良好と認められる。分類としては、藩主の一生涯の行事記録（誕生記録、家督・任官記録、逝去記録等）および政務記録（判物控、書状控、命令記録、上申記録等）、幕府関係記録（将軍家慶弔記録、上申記録、受命記録、上使巡検記録、御内書・老中奉書写等）、朝鮮関係記録（通信使記録等）等の多岐にわたり、対馬藩中枢の動向を具体的に伝える。なお、江戸藩邸等の出先部局から参考のために送付された副本類も多く、表紙に「御国控」等の注記が付される。 表書札方以外の表向の役方の諸記録としては、郡奉行所の諸記録（覚書類、帳簿類等）が充実するほか、勘定方、納戸方等の諸記録（帳簿類等）がまとまって伝存し、対馬府中・八郷および飛地（肥前田代領、肥前松浦・筑前怡土領等）の町村からの年貢・物成・運上等の貢納物の収納、藩庁の財政収支、部局間での道具類・物品類の出納等の実態が知られる。奥向の役方の諸記録としては、奥書札方の諸記録が藩主および宗家一族の年中行事・人生儀礼等にかかる家政の実態を伝え、その他の部局の帳簿類は、装束類・道具類等の管理・出納のあり方を伝える。一方、番方の諸記録としては、船奉行所、鰐浦・佐須奈関所等の諸記録が充実し、船舶の往来および船改等の実態を伝える。 朝鮮関係の諸記録としては、通信使・訳官使等の朝鮮側使節ならびに参判使・漂差使等の日本側使節にかかる記録、対馬藩の在外公館である倭館（和館）にかかる記録等が伝存する。『信使記録』等の主要な編纂物の大部分は、戦前に宗家から朝鮮総督府朝鮮史編修会に譲渡され、現在も大韓民国国史編纂委員会に所在するが、なお多数の諸記録が長崎県立対馬歴史民俗資料館に保管されている。また、幕末維新期の諸記録もまとまって伝存し、藩制の再編、廃藩置県、日朝外交の転換等の状況が知られる。
