国宝・重要文化財(美術工芸品)
 主情報
名称 紺絲威鎧〈兜、大袖付/〉
ふりがな こんいとおどしよろい〈かぶと、おおそでつき〉
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員数 1領
種別 工芸品
日本
時代 平安
年代
西暦
作者
寸法・重量 高72.0 兜鉢高14.0 大袖高42.8 (㎝)
品質・形状 黒漆塗鉄小札を一枚交じりに紺糸をもって威し、耳糸は啄木、紅猿鞣をもって畦目と菱縫をし、胴は前立挙二段、後押付板、逆板、三の板、長側四段、草摺三間五段に仕立てて、各金具廻り、韋所を牡丹唐草襷入獅子円文染韋をもって包み、紅五星韋の小縁を紫白紺糸で伏せ組み、銅鍍金の覆輪を施し、異文菖蒲韋をもって化粧板を包み、菊座笠鋲の八双鋲を胸板中二個、他一個を宛打つ。水引は白綾、紅猿鞣。逆板に猪目透入四葉座切子頭台の総角付鐶を打つ、根緒赤韋、緒所赤糸八ッ打ち、耳糸、伏組、緒所はほとんど後補。脇楯の壺孔二個、菊座玉縁の鵄目を付す。栴檀板据文なく、鳩尾板に菊座大笠鋲の金物を据える。
兜は鉄地黒漆塗り二十枚張り、鍍銀の二方白、十八間星鉢で星一行七点、八幡座一点、腰巻一点を打ち、真向地板に花先鎬垂三條を伏せ、星中六点、左右五点、後二条星六点、地星一点を打つ。響孔左右二個あり、菊座切子頭台笠印付き鐶あり。頂辺孔に葵葉座、菊玉縁五重の八幡座を設け、五段しころ(革毎)の四段を吹き返す。大袖六段、水呑緒鐶を表に打ち、籠手摺韋がある。
ト書
画賛・奥書・銘文等
伝来・その他参考となるべき事項
指定番号(登録番号) 00037
枝番 00
国宝・重文区分 国宝
重文指定年月日 1899.08.01(明治32.08.01)
国宝指定年月日 1951.06.09(昭和26.06.09)
追加年月日
所在都道府県 広島県
所在地
保管施設の名称
所有者名 厳島神社
管理団体・管理責任者名

解説文:
同社の小桜黄返威鎧や、御嶽神社の赤糸威鎧などとは趣を異にし、総じて手法が精緻であるが、金具廻りの狭小な点、染韋の文様、兜の形状や胴の仕立などには相通じる趣致があり、上掲二領と時代の隔たりはほぼないと見られる。
原形をほぼ存しており、稀有の一領である。
平重盛奉納の社伝がある。
関連情報
    (情報の有無)
  附指定 なし
  一つ書 なし
  添付ファイル なし