国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
結城廃寺跡
附 結城八幡瓦窯跡
ふりがな
:
ゆうきはいじあと つけたりゆうきはちまんかわらがまあと
結城廃寺跡航空写真
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種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
年代
:
西暦
:
面積
:
55174.18 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
特別区分
:
指定年月日
:
2002.09.20(平成14.09.20)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
2017.10.13(平成29.10.13)
指定基準
:
三.社寺の跡又は旧境内その他祭祀信仰に関する遺跡
所在都道府県
:
茨城県
所在地(市区町村)
:
結城市上山川・矢畑
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
結城廃寺跡航空写真
解説文:
詳細解説
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
結城廃寺跡航空写真
第1号瓦窯跡
阿弥陀如来三尊像塼仏
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結城廃寺跡航空写真
写真一覧
第1号瓦窯跡
写真一覧
阿弥陀如来三尊像塼仏
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詳細解説
結城廃寺跡は,関東平野北部にあたる下総台地西北部の鬼怒川西岸に所在する。この地は下総国の北端に位置する古代の結城郡のほぼ中央にあたり,結城郷に比定されている。結城市教育委員会は,昭和56年度より確認調査等を行い,寺院跡の存在を確認した。そして,昭和63年度から平成7年度の8次にわたる発掘調査を行ない,その詳細を把握した。また,結城八幡瓦窯跡は,昭和28年に高井悌三郎により調査が行われたのを嚆矢に,平成12・13年度には結城市教育委員会が内容確認調査を行ない,合計4基の窯を確認している。 寺域は,溝により区画されており,南東角を欠く南北約250メートル前後,東西約180メートルの不規則な長方形である。中枢伽藍の配置は,中門,講堂に取り付く回廊に囲まれた範囲に,西に金堂,東に塔が並び建てられた法起寺式で,南北64メートル,東西74メートルの規模を持つ。講堂の北には僧坊と考えられる建物が配置されている。なお,南門等は確認されていない。 出土遺物は豊富で,下野薬師寺の系統を引く軒平・軒丸瓦のほか,棰先瓦,多数の塼仏片,塑像片,風鐸,蓮華文が描かれた花崗岩製の舎利孔蓋などが検出された。このうち,東国ではまれな塼仏や棰先瓦,舎利孔蓋の蓮華文は,この寺院が極めて色濃い畿内的な特徴をもつことを示している。また,創建期の瓦は,廃寺の北東約500メートルにある結城八幡瓦窯跡で生産されている。 土器や瓦から,結城廃寺は,8世紀前半に建立され,10世紀中頃から後半に焼失したと考えられる。「法成寺」とへら書きされた文字瓦があり,『将門記』にみえる結城郡法城寺にあたる可能性が高いことも指摘されている。なお,鎌倉時代に寺域の東西幅を約60メートル減じて,再興され,室町時代中頃に廃絶している。 結城廃寺跡は,いわゆる七堂伽藍を備えた大規模な地方寺院であるとともに,塼仏,蓮華文石蓋,棰先瓦など,古代東国にあって極めて強い畿内的な特徴を持つ寺院跡であり,仏教文化の東国への伝播と東国での発展を考える上で極めて重要な遺跡である。よって,この寺に創建時の瓦を供給した結城八幡瓦窯跡とともに史跡に指定し,保護を図ろうとするものである。